Laskeypictures’s blog

写真/カメラ/レンズ/ポートレート

フィルム写真 〜Contarexがやって来た〜

リタイヤしたドイツのカメラマン

から縁あって譲って貰いました。

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Contarex Ⅰ型 通称Bullseye と言います。

コンタフレックスではありません😁

Wikipediaによると、1959年の発売。

レンズはプラナー50mm f2.0が標準装備。

同じ1型でも初期のは白鏡胴のレンズで

最短撮影距離は0.3m、自分のは多分1964年

以降の後期型で黒鏡胴のプラナー。最短

撮影距離は0.38m。

 

このカメラ、戦後、ツァイスが威信と誇りを

かけて金に糸目を付けず、開発、製造した

Zeiss ikonの機械式カメラフラッグシップで、

世界最高級カメラと言われたそうです。

高過ぎてあまり売れはしなかったみたい

ですが😅

名前のContarexのrexとは、恐竜の王様、

ティラノサウルスT-Rexと呼ぶのと同じで

ラテン語の王君から来ています。

確かに作りはダイヤルの溝一つ見てもその

精巧さが伝わって来ます。

言ってみれば芸術品の域に行ってます。

日本では当時のサラリーマンの2ヶ月分の給料

と言うくらいのお高い値段から「殿様カメラ」

と言われていたそうです。

※ブログを読んだ詳しい友人からの指摘で

 値段は当時のサラリーマンの年収分。

 今の感じで500万円くらいだったそうです。

 今のフラッグシップどこの話しじゃない!💦

 

今のデジのフラッグシップとか中判並の値段。

って感覚でしょうね。

デジカメもちょっと高くなり過ぎだよね。

 

で、外観でパッと目を引くのはレンズ

の上にある丸い蜂の巣みたいな目?ですが

コレはセレン式露出計で、世界で初めてシャッ

タースピードと絞り値に連動した露出計です。

今回来た個体は大事に使われていたせいか

不具合らしいものは見当たらないですね。

セレン露出計も精度は分かりませんが、

元気です。

因みにこの後、後継機が出た事から区別

するために、先程の目が射撃の「まと」の

中心円(Bulls eye)に似ているので、そんな

ニックネームが付いたそうです。

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で、ファインダーも綺麗な方でしょう。

ファインダー内とカメラボディ2箇所に

露出針確認窓があります。

ピントは中央のスプリットで二重像合わせ。

バルナックライカに慣れてる身としては

よほど見やすいけど、周辺ではピントを

合わせられないと言う。(笑)

贅沢言ってはいけません。王様なんだし、

今のモノと同じ便利さ求めてもしかた無い。

 

レンズは専用マウントで、今ではデジカメに

アダプター経由でも使えるので、いっとき

安かったのがまた高嶺の花的相場になって

ます。

自分は人物撮影が多いから85mmをそのうち。

なんて思いましたが、プラナーの85mmは

描写が鮮鋭過ぎて人物には向かないぽいから、

安い135mm f4か、このまま50mm オンリー

でもいいやと思っています。

 

それにフィルムクラシックカメラにそんな

お金かける余裕はそもそも無いので、今回も

知り合いから話しが無かったら、ふーん。

くらいの感じでしたが、たまたま、普段使い

カメラを探していたら、使うなら譲る。と

言うので、コレクションでは無く実用品と

して送ってもらいました。

普段使いにしてはヘビーデューティーに

なってしまいました。

基本自分は使うカメラしか持たないし。

なので、すっかり出番の減った、バケペンと

マミヤ645はそのウチ売りに出します。😅

 

しかし、調べるといろいろ面白い事も分か

って来ました。

Wikipediaに書いて無い事を書いてみます。

(笑)

フィルムを装填する裏蓋は蝶番式では無く

取り外し式なんですが、蓋には2種類あって、

ただの裏蓋と、↓こっちのタイプの裏蓋は

複数持っていると、撮影途中でフィルムを

切り変え出来るマガジンになっているんです。

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分かりにくいかも知れませんが、コレただの

裏蓋では無くて、内側がフィルムフォルダに

なっています。

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コイツのおかげで、裏蓋を外すのとフィルムを

装填する方法が分かる迄に30分くらいかかり

ました。😅

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良く見ると、裏蓋にドイツ語と英語で脱着と

使い方が書いてあります。

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裏蓋を外す時はフィルム巻き上げレバーを

巻き上げて、専用金属プレートを差し込み

フィルム面を遮光してそれからカメラ底部

にある金具を回すとこのフィルムパックが

外れます。最初、巻き上げレバーを巻き上げ

ておく。ってのをしなかったので、底部の

金具を回しただけでは外れず、かなり慌て

たと言うのは内緒です。💦

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フィルムの装填はかなり面倒と言うか、

パトローネ付き135フィルムでこんな装填の

仕方するカメラは初めてです。

蓋のカメラ内部になる方に↑写真のような

部屋が左右に一つづつあり、片方の部屋の

小さなロックを外し部屋に見えていた半筒形

のカバーを外し、そこにパトローネごとフィル

ムを入れて外したカバーを元に戻す。

フィルム先端は裏蓋圧延板の上を通して

部屋の裏のスリットから巻き取り側の部屋へ

入れて半筒形カバーをスライドさせ、開けて

そこから指入れてスプールのスリットに

フィルム先端を差し込みます。

コチラは何故か先ほどと同じカバーでは無く

半筒形の横スライド式の窓。なんです。

この窓は感光防止の先ほどのプレートを

フィルムパックに差し込んでおかないと開か

ない様になっていて、

うっかりフィルムを感光させてしまう事を

予防しているみたいで、凄く良く考えられ

ていますが、とにかく分かりにくい。

説明書も無く良く撮影出来るまでに準備

出来た時は、オレって凄い❗️とか1人喜ん

でいました。(笑)

ま、中判のフィルムパックと似た理屈と

言う事です。

で、これ、切り替えて使う意味ってあんの?

と言われると謎ですが、予め用意しておけば

裏蓋交換だけで現場でフィルム交換が出来る。

カラーを撮っていて、急にモノクロが撮りたく

なった!なんて時は便利だろうけど、そんな

シーンどれほどあるのか?😅

それに、普通タイプの裏蓋なら、普通に

フィルム交換が出来て早い。

そしてこのフィルムパックは何枚撮影した

状態でフィルムパックを交換したか分かる

カウンターまで付いています。

ホント良く考えてあるなぁ、と感心するもの

の、フィルムパック交換の効果は謎ですが、

最高級機種ともなるとそんな事も出来る訳だ。

と威張れます。😭

が、あの遮光プレートを抜き差しするスリット

って光漏れしそうで、普通タイプの裏蓋が

実用的かな。と思うのが本音。😅

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もう、今日はフィルム装填した後のこのプレー

トの差し方がまずくてフィルムがちょん切れる

わ、フィルムパック装着した後、シャッターが

空回りするわで、やっとさっき準備が整った

ぽいので、明日の撮影で使ってみよう。と

たくらんでいます。

 

因みに何でか知らないけど、低感度じゃ無い

と全速、特にスロー側のシャッターが切れ

無い機構になっているので、ISO50のフィルム

を入れてみました。

それでも1/8以下は切れ無い。

本来はもっと低感度のフィルムを使う事を

想定していたのかも知れません。

なんせ、王様ですから。😅

 

感度表示がDINなので、ISO50だとおよそ

DIN18ってとこですね。

 

黒歴史始まるとしたら、これからです。

ちゃんと写せて巻き戻し出来る様、祈って

おいてください。💦